ホロヴィッツ先生:「Music is controled emotion.」

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 この言葉は、1985年に制作されたドキュメンタリー映画「Horowitz: The Last Romantic(ホロヴィッツ:最後のロマン派)」の中でのインタビューにおける発言です。
 ホロヴィッツは既に亡くなっていますが、動画が残っているので見ることができます。

[HD] Vladimir Horowitz – The Last Romantic

ホロヴィッツは、単に「感情を込めて弾く」ことの危うさを説いていました。

 演奏家が感情に流されすぎて自制心を失うと、音楽は形を崩し、聴衆に意図が伝わらなくなります。
 逆に、コントロールしすぎれば冷淡な音楽になってしまいます。

 ホロヴィッツの演奏は、雷鳴のような強打(フォルテシモ)と、消え入るような繊細な弱音(ピアニシモ)の対比が特徴です。
 あの凄まじいエネルギーを放つためには、指先と精神が常に完璧に統制(コントロール)されていなければならない、というプロフェッショナルとしての矜持が込められています。

 この哲学に関連して、ホロヴィッツは若手ピアニストやインタビューでしばしば次のような趣旨のことを述べています。

「冷たい心と、温かい手を持ってはいけない。温かい心と、冷たい(冷静な)頭を持たなければならない」

 感情は心の中で熱く燃えていなければなりませんが、それを鍵盤に伝えるプロセス(技術や設計図)は、氷のように冷静で客観的であるべきだという教えです。
 実際、ドキュメンタリーの中での彼は、驚くほど平坦に指を伸ばした独特のフォームで、鍵盤を完全に支配下に置いている様子を見せています。
 感情を「垂れ流す」のではなく、蛇口をミリ単位で調整するように「配分する」のが彼のスタイルでした。

 自分はがピアノを弾いていて思うのは、指は自分の心を表現する機械でなければならないということです。
 指ができてないと、自分の心を思った通りに表現できないですからね。
 指の独立性、音の粒がそろっている、小さい音から大きな音までシームレスに表現できるっていうのが、重要だと思っています。

 しかし、その指を作るのがかなり大変なんです。
 ポゴレリチも言ってましたが、「奴隷のような時間を長期間にわたって過ごす必要がある」そうなので・・・。
(多分、指の基礎練習(ハノンのような)のことを言っていると理解してます)

 それに、うまく弾こうとか、自分の感情を表現しようとするとミスタッチしたりとか、うまく弾けなくなることが多いです。
 かといって、何も考えてないとさらにひどい演奏になったり・・。難しい。
 体験的に言うと、意識と無意識の間みたいな精神状態で弾くと結構良い演奏になる気がします。

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